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フェニックス・プロジェクト

 2018年03月05日 21:47
カナダ政府は2008年、部門の人員コストを削減するために給与計算部門を廃止し、IBMから給与計算システム「Phoenix Pay System」を導入しました。
しかし稼働したシステムは正常に職員たちの給与を計算せず問題となり、事態を終息させるために現カナダ政府が約10億カナダドル(約820億円)を投入する事態にまで発展しています。

2015年に政権与党がカナダ保守党からカナダ自由党に替わることでカナダ自由党のJustin Trudeau氏が首相に就任し、数カ月後の2016年にシステムは稼働しました。しかし、このシステムは最初から正常に動作しませんでした。
何人もの職員の給与の支払い額が多くなったほか、逆に給与が限りなくゼロになってしまった職員がいるなどの問題が起き、さらにこの問題を修正するためのリクエストが大量に送りつけられることで、問題はさらに雪だるま式に大きくなりました。

カナダ国中で働いている26万人以上の連邦公務員の給与が未払いになるという懸念は依然として解決しておらず、問題への対処としていくつかの主要な財務上の決定を延期せざるを得ない状況です。
稼働して2年が経過した2018年では、一部の職員たちの給与にまだ問題が発生しており、最新の未処理データは38万件以上にものぼります。

この大失敗は、IBMのような大量の受注を得ている企業から21世紀のテクノロジーを政府に導入することが、どのくらい困難で、業務への危険と妨げにあたるかということを証明しています。

フェニックス・プロジェクトはもともと、全国のさまざまな部門で給与計算を処理する1200人の従業員を解雇し、政府給与の大部分を処理するためにフェニックスを採用してシステムの運用人数を500人に抑えて集中管理し、コストを削減することが目的でした。
カナダ政府の会計監査部門の調査により、この部門に新しく雇用された人材の多くが教育不足であり、しかもオーバーワーク状態で働かされていたことが判明しました。

IT専門調査会社IDCカナダ副社長Nigel Wallis氏は「フェニックスの失敗は、高価な新技術プロジェクトで、従業員の数を削減して予算を節約したい政府の典型例です。しかし、それを通して、その人々が必要な人材だったことが後になった判明しました」とコメント。
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