フェリエ南草津教室
マーボー さん
魚のニオイが“批判的な思考”をもたらす
2017年04月01日 23:09
英語世界でfishyというと、「魚のような」という意味以外にも「あてにならない」「うさんくさい」「いががわしい」などというニュアンスもあり、魚が持つ欺瞞的なイメージがよく現れているのかもしれない。
科学界でも「人間は魚のニオイを嗅ぐと疑い深くなる」という学説が米・南カリフォルニア大学のノルバート・シュワルツ教授から発表されて世間を驚かせると共に、いったいどういう局面で魚のニオイを嗅ぎながら思考を巡らせるのか、なかなかツッコミどころのある研究として話題になった。
改めて行なわれた実験では、まず実験参加者を2グループに分け仕切りで分離した2つの区画に招いた。
その1つの区画には魚油(フィッシュオイル)を撒いて“魚のニオイ”に満ちた状態にしてあったのだ。
そして2グループの参加者たちに簡単なクイズのような質問に回答してもらったのだが、その中でもキーとなる質問が「(旧約聖書の『創世記』で)箱舟の中にモーゼは同じ種類の動物を何匹ずつ乗せたか?」という質問であったという。
この質問、実は「モーゼの錯覚」と呼ばれる“ひっかけ問題”で、動物の匹数に焦点をあてることで、そもそも箱舟の所有者はモーゼではない(ノア)という設問ミスに多くの人が気づけないという、性質の悪い問題なのだ。
このひっかけ問題に、魚のニオイに満ちた区画にいた31人のうち13人がこの質問自体がおかしいことに気づいたのだ。
無臭の区画にいた参加者のほうは30人中5人しか疑問を感じる者がいなかった。
今回の研究を行なったシュワルツ教授とミシガン大学の研究チームは、この現象は人間の本能に直結する能力であると説明している。
彼らの仮説によれば、我々の祖先は腐った魚を食べて健康に支障をきたさぬように、魚のニオイに敏感になったのだという。
食べられるか食べられないか慎重に判断を巡らせながら嗅ぐ習慣を我々人類はこれまで積み重ねてきたため、魚のニオイもまた“批判的思考”モードのスイッチを入れるキッカケになるということだ。
もちろん魚だけでなく、人間は自分たちが食用にしているあらゆる食物の腐敗臭にとても敏感なのだという。
それぞれの文化によって、どの腐敗臭が特に“批判的思考”を呼び覚ますのか、今後の研究の課題であるということだ。
科学界でも「人間は魚のニオイを嗅ぐと疑い深くなる」という学説が米・南カリフォルニア大学のノルバート・シュワルツ教授から発表されて世間を驚かせると共に、いったいどういう局面で魚のニオイを嗅ぎながら思考を巡らせるのか、なかなかツッコミどころのある研究として話題になった。
改めて行なわれた実験では、まず実験参加者を2グループに分け仕切りで分離した2つの区画に招いた。
その1つの区画には魚油(フィッシュオイル)を撒いて“魚のニオイ”に満ちた状態にしてあったのだ。
そして2グループの参加者たちに簡単なクイズのような質問に回答してもらったのだが、その中でもキーとなる質問が「(旧約聖書の『創世記』で)箱舟の中にモーゼは同じ種類の動物を何匹ずつ乗せたか?」という質問であったという。
この質問、実は「モーゼの錯覚」と呼ばれる“ひっかけ問題”で、動物の匹数に焦点をあてることで、そもそも箱舟の所有者はモーゼではない(ノア)という設問ミスに多くの人が気づけないという、性質の悪い問題なのだ。
このひっかけ問題に、魚のニオイに満ちた区画にいた31人のうち13人がこの質問自体がおかしいことに気づいたのだ。
無臭の区画にいた参加者のほうは30人中5人しか疑問を感じる者がいなかった。
今回の研究を行なったシュワルツ教授とミシガン大学の研究チームは、この現象は人間の本能に直結する能力であると説明している。
彼らの仮説によれば、我々の祖先は腐った魚を食べて健康に支障をきたさぬように、魚のニオイに敏感になったのだという。
食べられるか食べられないか慎重に判断を巡らせながら嗅ぐ習慣を我々人類はこれまで積み重ねてきたため、魚のニオイもまた“批判的思考”モードのスイッチを入れるキッカケになるということだ。
もちろん魚だけでなく、人間は自分たちが食用にしているあらゆる食物の腐敗臭にとても敏感なのだという。
それぞれの文化によって、どの腐敗臭が特に“批判的思考”を呼び覚ますのか、今後の研究の課題であるということだ。
コメントがありません。
コメント
0 件