錦糸町マルイ教室
柳 秀三 さん
3097 香典返し珈琲
2023年04月19日 22:50

2015年3月、伯父が病気で病院で亡くなった。
90歳を過ぎていて、亡くなったときは伯母がいた。
幸せな最期だったと思う。
伯母(俺の母親の姉)がひとりになり、ふたりには子が無かったので、いちばん近くに住み、数か月に一度は一緒にドライブに行ったりカラオケに行ったりしていたので、俺が伯母の代わりに葬儀の手配をした。
伯父伯母はすでに生前から葬儀社を決め積み立てもしていた。
俺もそうそうすることもなく、葬儀の規模等を決定し、サインするだけだった。
そのなかに、香典返しの品を選ぶことも含まれていた。
葬儀社に提示されたパンフレットから選ぶだけで良かった。
珈琲と菓子のセットを選んだ。
その珈琲が、のちに自分の珈琲ライフを左右するとも知らずに。
香典返しがふたつ余り、わが家の分と合せて3つを持ち帰った。
あわただしい日々が過ぎ去り、香典返しを開けてみた。
自分で選んだものの、中身がどんなものかは知らない。
お菓子はクッキーだった。
クッキーは問題ない。
問題なのは珈琲。
それは珈琲の粉をキューブ状に固めたレギュラーコーヒーだった。(写真)
インスタントコーヒーのように、カップに入れてお湯を注いで飲むものではない。
わかってはいるが、そうしてみた。
当然、飲めなかった。
「うわぁ、これは妙なものを選んじまったぞ」
香典返しを持ち帰った親戚の面々を思い浮かべて、ご免なさいと謝った。
さてどうしよう。
これはドリッパーと紙フィルターとサーバーを買って淹れるしかない。
15杯分、いや、ひとつ減らしたので14杯分のために、それらの道具を買うべきか。
買ったのである。
そして、淹れて飲んだのである。
う、美味ーい。( ̄O ̄)/
えーっ、珈琲ってこんなに美味いもんなんだ!?
それが、UCC のレギュラーコーヒーだった。
さらに、ドリッパーとサーバーを洗うのが面倒なので、UCC のワンドリップコーヒーを買って飲むようになった。
俺にとってはインスタントコーヒーのようなものである。
もし、あのとき、あの香典返しを選んでいなければ、いまは無い。
ありがとう、おじちゃん。
柳 秀三
90歳を過ぎていて、亡くなったときは伯母がいた。
幸せな最期だったと思う。
伯母(俺の母親の姉)がひとりになり、ふたりには子が無かったので、いちばん近くに住み、数か月に一度は一緒にドライブに行ったりカラオケに行ったりしていたので、俺が伯母の代わりに葬儀の手配をした。
伯父伯母はすでに生前から葬儀社を決め積み立てもしていた。
俺もそうそうすることもなく、葬儀の規模等を決定し、サインするだけだった。
そのなかに、香典返しの品を選ぶことも含まれていた。
葬儀社に提示されたパンフレットから選ぶだけで良かった。
珈琲と菓子のセットを選んだ。
その珈琲が、のちに自分の珈琲ライフを左右するとも知らずに。
香典返しがふたつ余り、わが家の分と合せて3つを持ち帰った。
あわただしい日々が過ぎ去り、香典返しを開けてみた。
自分で選んだものの、中身がどんなものかは知らない。
お菓子はクッキーだった。
クッキーは問題ない。
問題なのは珈琲。
それは珈琲の粉をキューブ状に固めたレギュラーコーヒーだった。(写真)
インスタントコーヒーのように、カップに入れてお湯を注いで飲むものではない。
わかってはいるが、そうしてみた。
当然、飲めなかった。
「うわぁ、これは妙なものを選んじまったぞ」
香典返しを持ち帰った親戚の面々を思い浮かべて、ご免なさいと謝った。
さてどうしよう。
これはドリッパーと紙フィルターとサーバーを買って淹れるしかない。
15杯分、いや、ひとつ減らしたので14杯分のために、それらの道具を買うべきか。
買ったのである。
そして、淹れて飲んだのである。
う、美味ーい。( ̄O ̄)/
えーっ、珈琲ってこんなに美味いもんなんだ!?
それが、UCC のレギュラーコーヒーだった。
さらに、ドリッパーとサーバーを洗うのが面倒なので、UCC のワンドリップコーヒーを買って飲むようになった。
俺にとってはインスタントコーヒーのようなものである。
もし、あのとき、あの香典返しを選んでいなければ、いまは無い。
ありがとう、おじちゃん。
柳 秀三
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