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カキっ放し!!

 錦糸町マルイ教室  柳 秀三 さん

2011 ゴミの山

 2021年04月10日 15:16
昭和が平成に変わった年、俺は房総のコンビニ、パン屋さんに弁当やお惣菜を配達する仕事をしていた。

日付の変わるころに商品を積んだ冷蔵3t車で松戸から出庫し、千葉市あたりから勝浦、鴨川、館山などの担当のコースの店舗に、預かったキーでシャッターを開けて、番重(通函)で卸していくのである。

1コース30~40軒ほどあったと思う。

朝、お店が開店する前には全店卸し終え、帰路はお店に寄り、注文のマークシートをいただいて帰ることになっている。

空いた番重は、共通の番重を使っているヤマザキ製パンのドライバーが回収してくれる。

朝と昼を一緒にしたような食事は、決まったラーメンショップで摂ることが多かったが、セールスドライバーという立場上、お客様の店舗に寄った際に自分の配達した弁当やサンドイッチを買うこともあった。

国道わきに調整池があり、その隣が空き地になっているので、そこで買ったお弁当を食べるために寄った。

すでに、別のコース担当の先輩ドライバーがトラックを停めている。

どうやら、同じように弁当を使ってから寝ているみたいである。

俺が弁当を食べ終えたころ、10歳以上うえのその先輩ドライバーは起きてきた。

伸びをしてニコニコしながら歩いてきた。

「あーあ、寝た寝た」

俺もトラックを下りた。

すると、先輩は手に下げた弁当の空き容器を入れたレジ袋を、ポーンと調整池に向かって放り投げた。

「えーっ!」

ゴミは調整池に届かず、手前の法面に落ちた。

そこは、他にも同じようなレジ袋や食事の空き容器でゴミの山になっている。

「なにしてるんですか、車庫に帰れば捨てられるじゃないですか」

「みんな捨ててるんだ、見なよ、俺がやらなくたって変わんないよ」

まったく悪びれることなく、ニコニコして言う。

良い人なのだけれど、ああ、そうなのか・・・。

俺は、もうそれ以上何も言えなかった。



これ、似ているな、いまと。

そう思って書いてみた。

個々が意識しなかったら、変わらない。

感染拡大は、いつまでも、終わらない。

行政がどんなに頑張ったとしても、実行するのは人々。

もちろん、調整池の前にはゴミ捨て禁止の立札が建っていた。

柳 秀三
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