錦糸町マルイ教室
柳 秀三 さん
1964 要らぬ追体験
2021年03月07日 01:00

写真は、新たなケースを装着した「iPhone SE 1G」。
記事とは関係がない。
おふくろが、リモコンでテレビの番組を探していて、「あ、これだ」と言った。
どうやら見たい番組に合わせられたらしい。
俺はブログを書いていたが、それは東日本大震災の検証番組みたいである。
いま、新聞のテレビ欄を開いてみると、それはNHKスペシャル「震災10年 津波避難」であった。
おふくろは福島の出身で、震災のときは特に原発事故による福島の複合的な災害に心を痛めていた。
テレビで福島の実情が映されたりすると、「可哀想に」と目を真っ赤にさせていたりする。
今晩は、新聞で番組を知って、チャンネルを合わせたんだろう。
インタビューのあと、人々が動いたシミュレーション映像に変わった。
「避難しない人を見て、避難しない人が生まれる」
人の行動の連鎖である。
コロナウイルス禍での人の行動も、同様である。
動く人を見て、人は動く。
だから「連鎖」はその通りだなと思う。
おふくろは夢中になって番組を観ている。
「観るのよしな」
そのうち津波が街を飲み込む映像が流れるのだろうから、俺はおふくろにそう言った。
どんな震災も、記録・記憶は大事だと思う。
しかし、もうおふくろの歳で、災害を追体験する必要は無い。
わざわざつらい思いをすることは無い。
番組の制作はいいが、おふくろは観ないほうが良いと思った。
案の定、テレビは津波がすごい速度で家を押し流していく映像を流し始めた。
俺だってあれを見るとドキドキする。
「いいよ、そんなの観るのよしな」
少し強めに言った。
「うん、やめる。もう寝るね」
おふくろはテレビを消して、おやすみと言って2階に上がった。
俺はこれで良かったのかなと思ったが、忘れちゃいけないことだけど、おふくろが観てつらい思いをしてほしくない。
俺はブログを続けた。
しばらくは同様の番組が続くのだろう。
大事な事柄だけれど、気持ちを持っていかれちゃダメだ。
問題を解きほぐすのには、ある程度第三者的に俯瞰して見ること、冷静に見ることが必要だ。
物語じゃない、事実なのだから。
柳 秀三
記事とは関係がない。
おふくろが、リモコンでテレビの番組を探していて、「あ、これだ」と言った。
どうやら見たい番組に合わせられたらしい。
俺はブログを書いていたが、それは東日本大震災の検証番組みたいである。
いま、新聞のテレビ欄を開いてみると、それはNHKスペシャル「震災10年 津波避難」であった。
おふくろは福島の出身で、震災のときは特に原発事故による福島の複合的な災害に心を痛めていた。
テレビで福島の実情が映されたりすると、「可哀想に」と目を真っ赤にさせていたりする。
今晩は、新聞で番組を知って、チャンネルを合わせたんだろう。
インタビューのあと、人々が動いたシミュレーション映像に変わった。
「避難しない人を見て、避難しない人が生まれる」
人の行動の連鎖である。
コロナウイルス禍での人の行動も、同様である。
動く人を見て、人は動く。
だから「連鎖」はその通りだなと思う。
おふくろは夢中になって番組を観ている。
「観るのよしな」
そのうち津波が街を飲み込む映像が流れるのだろうから、俺はおふくろにそう言った。
どんな震災も、記録・記憶は大事だと思う。
しかし、もうおふくろの歳で、災害を追体験する必要は無い。
わざわざつらい思いをすることは無い。
番組の制作はいいが、おふくろは観ないほうが良いと思った。
案の定、テレビは津波がすごい速度で家を押し流していく映像を流し始めた。
俺だってあれを見るとドキドキする。
「いいよ、そんなの観るのよしな」
少し強めに言った。
「うん、やめる。もう寝るね」
おふくろはテレビを消して、おやすみと言って2階に上がった。
俺はこれで良かったのかなと思ったが、忘れちゃいけないことだけど、おふくろが観てつらい思いをしてほしくない。
俺はブログを続けた。
しばらくは同様の番組が続くのだろう。
大事な事柄だけれど、気持ちを持っていかれちゃダメだ。
問題を解きほぐすのには、ある程度第三者的に俯瞰して見ること、冷静に見ることが必要だ。
物語じゃない、事実なのだから。
柳 秀三
コメントがありません。
コメント
0 件