錦糸町マルイ教室
柳 秀三 さん
1794 看護師の危機②
2020年12月05日 12:52

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同様に松尾医師は、今年4月上~中旬、重症の陽性患者が次々と運ばれてきていた時期に、病院の医師や看護師らがどのくらいの割合でバーンアウト状態にあるかを調査した。対象者は救急、一般内科、呼吸器内科、感染症科、集中治療室(ICU)などで、コロナ診療に対応していた約370人。バーンアウトを測定する尺度を用いて調べた。
その結果、全職種で、バーンアウトと認められた割合は31.4%(312人中98人)。職種別では看護師が46.8%で最も高かった。自由記述で何にストレスを感じたかを質問したところ、職種にかかわらず、「自分自身の感染」「家庭へのウイルスの持ち込み(と感染)」「患者さんに感染させてしまうこと」などが挙がった。
看護師のバーンアウトが他職種より高かった理由を、松尾医師は「業務内容の違いが関係するのでは」と推測する。
「例えば、医師は軽症者に対しては、iPadやインターホン越しの診察で感染患者さんとの接触を減らし、曝露(ばくろ)の機会を少なくすることができます。しかし、看護師は食事の介助や痰(たん)の吸引などで感染患者さんと接する時間が長い。心身のストレスを抱えやすい可能性があります」
関東地方の医療機関で働く看護師のSさん(40代)は、3月からコロナ専用のICUで重症患者をみている。やりきれない気持ちを打ち明ける。
「最初のうちは医師も『チームでがんばろう』と私たち看護師と一緒になってICUに入り、陽性患者さんを診てくれていました。しかし、今は診察した後は安全な非汚染エリア(グリーンゾーン)に戻り、そこから指示を出すだけの医師も出てきています。そういう姿を見ると、なんで自分たちだけという気持ちになりますね」
Sさんの勤務する医療機関では、使った器具の消毒や汚染された汚物の処理は、担当が決まっているわけではない。だが、医師はほとんど手を出さず、結果的に看護師がやっているという。
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柳 秀三
同様に松尾医師は、今年4月上~中旬、重症の陽性患者が次々と運ばれてきていた時期に、病院の医師や看護師らがどのくらいの割合でバーンアウト状態にあるかを調査した。対象者は救急、一般内科、呼吸器内科、感染症科、集中治療室(ICU)などで、コロナ診療に対応していた約370人。バーンアウトを測定する尺度を用いて調べた。
その結果、全職種で、バーンアウトと認められた割合は31.4%(312人中98人)。職種別では看護師が46.8%で最も高かった。自由記述で何にストレスを感じたかを質問したところ、職種にかかわらず、「自分自身の感染」「家庭へのウイルスの持ち込み(と感染)」「患者さんに感染させてしまうこと」などが挙がった。
看護師のバーンアウトが他職種より高かった理由を、松尾医師は「業務内容の違いが関係するのでは」と推測する。
「例えば、医師は軽症者に対しては、iPadやインターホン越しの診察で感染患者さんとの接触を減らし、曝露(ばくろ)の機会を少なくすることができます。しかし、看護師は食事の介助や痰(たん)の吸引などで感染患者さんと接する時間が長い。心身のストレスを抱えやすい可能性があります」
関東地方の医療機関で働く看護師のSさん(40代)は、3月からコロナ専用のICUで重症患者をみている。やりきれない気持ちを打ち明ける。
「最初のうちは医師も『チームでがんばろう』と私たち看護師と一緒になってICUに入り、陽性患者さんを診てくれていました。しかし、今は診察した後は安全な非汚染エリア(グリーンゾーン)に戻り、そこから指示を出すだけの医師も出てきています。そういう姿を見ると、なんで自分たちだけという気持ちになりますね」
Sさんの勤務する医療機関では、使った器具の消毒や汚染された汚物の処理は、担当が決まっているわけではない。だが、医師はほとんど手を出さず、結果的に看護師がやっているという。
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柳 秀三
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