錦糸町マルイ教室
柳 秀三 さん
1059 アレックス!
2019年09月17日 12:28

「アレックス!」
「アレックス!」
広い洋館で、叫んでみる。
すると、どこにいたのか、アレックスは背中にピッタリくっついて、うなじに息を吹きかけてくる。
「お呼びでしょうか」
「うあぁ、くっつくな!」
「申し訳ありません」
アレックスは心なしか、肩を落としたかのように見える。
「まあいい、もうすぐ客人が来る、わかっているな」
振り返ると直立不動でそこにいるはずのアレックスがいない。
「アレックス!」
「アレックス!」
叫んでみる。
すると、アレックスはまた背中にピッタリくっついて、うなじに息を吹きかけてくる。
「お呼びでしょうか」
「うあぁ、だから、くっつくな!」
「申し訳ありません」
「なんで、俺の背中にくっつく?」
「恐れながら、旦那様がわたくしの前に立つのでございましょう」
「なんだとぅ」
ダンッダンッダンッ!
背後でノッカーが大きく鳴った。
サッと振り返ると、またアレックスが見えなくなったので、さらに振り返ると、そこにもアレックスはいない。
「アレックス!」
「旦那様、トンポーリン様でいらっしゃいます」
アレックスがドアを開けて、トンポーリンを迎え入れていた。
俺の背後にいたはずなのに、あんなところまで・・・、油断のならないやつだ。
「やあ、ペペロンチーノ、久しぶりだなー」
「トンポーリン、元気だったか、会えて嬉しいよ」
「ヌデアも変わらず美しいなぁ」
「え?」
驚いたことに、俺の隣に女がいる。
「ヌデア?」
女は俺の腕に手をかけて微笑み、アレックスは直立不動で後ろにいる。
トンポーリンは丸っこい体で、人懐っこい笑みを俺に向けている。
これでいいのか?
これでいいのか、わからない。
何か違うような気もする。
しかし、時間が無い。
柳 秀三
「アレックス!」
広い洋館で、叫んでみる。
すると、どこにいたのか、アレックスは背中にピッタリくっついて、うなじに息を吹きかけてくる。
「お呼びでしょうか」
「うあぁ、くっつくな!」
「申し訳ありません」
アレックスは心なしか、肩を落としたかのように見える。
「まあいい、もうすぐ客人が来る、わかっているな」
振り返ると直立不動でそこにいるはずのアレックスがいない。
「アレックス!」
「アレックス!」
叫んでみる。
すると、アレックスはまた背中にピッタリくっついて、うなじに息を吹きかけてくる。
「お呼びでしょうか」
「うあぁ、だから、くっつくな!」
「申し訳ありません」
「なんで、俺の背中にくっつく?」
「恐れながら、旦那様がわたくしの前に立つのでございましょう」
「なんだとぅ」
ダンッダンッダンッ!
背後でノッカーが大きく鳴った。
サッと振り返ると、またアレックスが見えなくなったので、さらに振り返ると、そこにもアレックスはいない。
「アレックス!」
「旦那様、トンポーリン様でいらっしゃいます」
アレックスがドアを開けて、トンポーリンを迎え入れていた。
俺の背後にいたはずなのに、あんなところまで・・・、油断のならないやつだ。
「やあ、ペペロンチーノ、久しぶりだなー」
「トンポーリン、元気だったか、会えて嬉しいよ」
「ヌデアも変わらず美しいなぁ」
「え?」
驚いたことに、俺の隣に女がいる。
「ヌデア?」
女は俺の腕に手をかけて微笑み、アレックスは直立不動で後ろにいる。
トンポーリンは丸っこい体で、人懐っこい笑みを俺に向けている。
これでいいのか?
これでいいのか、わからない。
何か違うような気もする。
しかし、時間が無い。
柳 秀三
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