錦糸町マルイ教室
柳 秀三 さん
1030 優しいおじさん①
2019年09月03日 10:24
いま俺は、コメダ珈琲鎌ヶ谷大仏店にいる。
今日はいつもよりも遅く、8時15分ごろにコメダ珈琲の駐車場に車を入れて、停めた。
車を降りると、大音量のフォーンが鳴った。
「パパパパパーッ!!」
どわぁ、文字通り俺は飛び上がった。
コメダ珈琲鎌ヶ谷大仏店は木下街道(きおろしかいどう)沿いにある。
トラックがブレーキを踏んでスピードを落とした。
濃い青のキャビンに、アルミのあおり、荷台に据え付けられた「ウマ」の、10tトラック。
誰だかすぐわかったので手を振った。
俺が勤めていた運送会社のもとの同僚、鈴木さんだ。
鈴木さんが助手席の窓を開ける。
何かわめいているが、何を言っているのかわからない。
てかさ、後続車もいるんだから、停車はするなっ!
木下街道は片側一車線の狭い道路である。
何を言っているのかは、すぐに思い当たった。
「後で電話する!」
俺も大声で応え、鈴木さんはアクセルを踏んで行ってしまった。
実は、ゆうべ、ベッドに入ってから気がついたのだが、鈴木さんからの着信の通知があったのだ。
昨日はパソコン市民講座だったので、受講中に携帯電話をマナーモードにしていて、でもその解除を忘れていて一日中マナーモードだった。
夜も遅いし用件も察しがついたので明日にしようと思い、そのまま寝た。
というわけで、そのことで鈴木さんはわめいていたのだろう。
とりあえずコメダ珈琲の席にバックパックを置いて、また外に出て鈴木さんに電話した。
同じ運送会社ではないが、同じ工場に専属で入っている運送会社の、俺も知っているドライバーが会社を辞めるので、その送別会を今週の土曜日にやるのは以前に聞いていて、すでに鈴木さんに誘われている。
たぶん、その開始時間やらなにやらの連絡なのだろう。
「おう!」
と、いつものごとく、うるさ・・・、いや元気な声。
鈴木さん、やっとスマートフォンデビューしたので、送別会に行く前に合流して、いろいろとスマートフォンのレクチャーをしてくれというのが用件だった。
でも、これ、実は、アルコールを飲まない鈴木さんが俺を車で迎えに来てくれる、気を遣った口実なのだ。
実に優しいおじさんなのである。
柳 秀三
今日はいつもよりも遅く、8時15分ごろにコメダ珈琲の駐車場に車を入れて、停めた。
車を降りると、大音量のフォーンが鳴った。
「パパパパパーッ!!」
どわぁ、文字通り俺は飛び上がった。
コメダ珈琲鎌ヶ谷大仏店は木下街道(きおろしかいどう)沿いにある。
トラックがブレーキを踏んでスピードを落とした。
濃い青のキャビンに、アルミのあおり、荷台に据え付けられた「ウマ」の、10tトラック。
誰だかすぐわかったので手を振った。
俺が勤めていた運送会社のもとの同僚、鈴木さんだ。
鈴木さんが助手席の窓を開ける。
何かわめいているが、何を言っているのかわからない。
てかさ、後続車もいるんだから、停車はするなっ!
木下街道は片側一車線の狭い道路である。
何を言っているのかは、すぐに思い当たった。
「後で電話する!」
俺も大声で応え、鈴木さんはアクセルを踏んで行ってしまった。
実は、ゆうべ、ベッドに入ってから気がついたのだが、鈴木さんからの着信の通知があったのだ。
昨日はパソコン市民講座だったので、受講中に携帯電話をマナーモードにしていて、でもその解除を忘れていて一日中マナーモードだった。
夜も遅いし用件も察しがついたので明日にしようと思い、そのまま寝た。
というわけで、そのことで鈴木さんはわめいていたのだろう。
とりあえずコメダ珈琲の席にバックパックを置いて、また外に出て鈴木さんに電話した。
同じ運送会社ではないが、同じ工場に専属で入っている運送会社の、俺も知っているドライバーが会社を辞めるので、その送別会を今週の土曜日にやるのは以前に聞いていて、すでに鈴木さんに誘われている。
たぶん、その開始時間やらなにやらの連絡なのだろう。
「おう!」
と、いつものごとく、うるさ・・・、いや元気な声。
鈴木さん、やっとスマートフォンデビューしたので、送別会に行く前に合流して、いろいろとスマートフォンのレクチャーをしてくれというのが用件だった。
でも、これ、実は、アルコールを飲まない鈴木さんが俺を車で迎えに来てくれる、気を遣った口実なのだ。
実に優しいおじさんなのである。
柳 秀三
ハムサンドさん
まったくです。
柳 秀三
まったくです。
柳 秀三
コメント
1 件