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カキっ放し!!

 錦糸町マルイ教室  柳 秀三 さん

0855 高浜五郎⑤

 2019年05月26日 00:56
 2014年11月13日、高浜五郎は船橋市立リハビリテーション病院を退院した。この先、病院での生活よりも、実生活で体を動かしたほうがリハビリに効果的だということと、入院希望の患者が順番を待っている状態で、病院は早くベッドを空けたいのである。

 五郎は引き続き外来通所でリハビリを受けることになるが、歩行のこれ以上の回復は望めないとのことで、主に歩行を診る理学療法は中止され、手の作業療法のみのリハビリとなった。理学療法での入院中の目標の「走ること」は達成されないまま、手の地味で退屈なリハビリだけになった。退院した翌日、五郎は病院へのバス通院の予行演習がてら、以前に利用していたフィットネスジム「ティップネス」へ行き入会した。

 毎日の「ティップネス」と週一回程度の「船橋市立リハビリテーション病院」への外来通所と並行して、発症後半年経った2015年3月から、千葉市の「千葉県リハビリテーションセンター」の通所を始めた。

この千葉県リハビリテーションセンターでの目的は自動車運転の制限解除にある。五郎の場合、リハビリをやらずすぐに実地訓練に入った。

 センターに自動車運転の施設は無く、坂月にある「千葉県自動車練習所」でセンターの療法士と待ち合わせて、行われる。療法士二人が後部座席に、練習所の教官が助手席に乗り、路上を走行し練習するのだ。運転の様子を療法士と教官が見て、試験を受けるのが適当か判断する。

 五郎は左側の空間認識が劣っていた。駐車している車に擦りそうになり、教官にハンドルを取られて直されるということがあった。

 何日かの練習走行のあと、試験が実施され、合格と言われた。後日、そのお墨付きを持って、「千葉運転免許センター」に行き、視力検査などを受けたのち職員の面接を以て、自動車の運転を許されることとなった。そして、その報告の電話を勢い込んで会社に入れた。ありがたいことに会社も同僚ドライバーたちも頑張って五郎の席を半年以上も空けてくれていた。これでもとに戻れる。

 電話に出た経理・事務の青垣が五郎に予想もしないことを言った。

『工場長がね、高浜さんにはうちの荷物を運ばせないと言っているらしいんですよ』

柳 秀三 
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